医院ブログ2021.12.31
大晦日
2021年 コロナ禍によってこれまでの日常とは全く違う2020年、2021年でした。
人の集まる機会はことごとく規制され、オリンピックも無観客になりました。
色々な業種の方々は経済的にダメージを受けました。
それを何とかすべく各国の金融緩和により、株価爆上げをしましたが、今度は経済回復を上回るインフレが進んでいます。
世界のあらゆる所で、リモートワークの導入の可否、コロナ禍中に求められるもの、強いものが変わるゲームチェンジが起きました。
歯科界においては治療のリモートワークは出来ません。
患者さんに歯科医院を利用していただく為には、各歯科医院では出来る限り徹底して感染対策を行い、スタッフ間での感染防御にも気を配り、材料の流通が上手くいかずグローブ、麻酔液の確保、あらゆるものの値段、人件費の高騰への対処、リモートで出来る説明、問診票の導入など紙媒体のDX化などを行なってきました。
それでもコロナ禍をきっかけに歯科医院から足が遠のいている患者さんもいらっしゃると思います。
特に虫歯も歯周病も「痛くない」病気ですから、不要ではないけれど不急であると思われていました。
いつも同じ事の繰り返しになりますが、軽症の病気を治すのは誰でも確率が高く、重症な病気は技術や方法、材料で解決出来ない事も多く、治せる確率は熟練者でも低くなります。
感染対策諸々に追われながらも当院では「重症化させない為の歯科医院であるべき」というメッセージをあらゆる場で伝え続けてきました。
その甲斐あってか、他業種に比べると歯科業界では事業継続が不可能になる程のダメージは抑えられ、対処が上手くいった医院は逆に医業収入が過去最高となった所もあります。
この2年間は歯科医院としての生き残りをかけた戦いをしてきたのだと思います。
日常の中で、手術や治療において術式やコミュニケーションが難しい、怖いと思う時もあるけれど、代診を雇っている院長は代診がどんなにハマってもトラブルが起きたとしても「絶対に失敗出来ねえ」って覚悟を持って診療をしています。
年末にはボクシング世界タイトルマッチや格闘技のRIZINが行われています。
僕も陸上の短距離というスポーツをやってきて、1レースミスしたらそれまでの1年は無駄に終わるという緊張感を高校時代は味わってきました。
その緊張感は今も厳しい手術の前とかは少し感覚が似ています。
でも、それとは比べられない程、人生を賭けた緊張感の中で格闘技の選手達は
「この1試合で人生が変わる」
そういう勝負をしています。
勝負の世界は残酷で、努力があったとしても結果が悪ければチャンスはそう多くはありません。
選手達の戦いを見ながら、自分達はどれだけ日常診療で真剣勝負をやれているのか、という事を改めて考えなくてはならないと思いました。
日常が忙しければ忙しい程、実は怖い落とし穴は沢山あります。
患者さん、スタッフ、自分自身、今回のコロナ禍やもしかしたら今後起こるかもしれない天変地異など、いつまでも不安と緊張の中で仕事は続いていきます。
来年は13年一緒に仕事していたチーフが産休に入ったり、試練は相変わらず続きそうです。
でも常に勝負をする気持ちでやっていけたらと思っています。
今年も1年、はらデンタルクリニックに関わって下さった皆様本当にありがとうございました。