医院ブログと歯の豆知識

CLINIC BLOG & TOOTH KNOWLEDGE

医院ブログ2016.02.19

症例発表をしてきました

昨日、CDCというスタディーグループで症例発表をしてきました。

CDCはcongenial dentist clubの略です。グループの特徴は、テクニックは大切で自己研鑽は継続しなければならないが、歯科医師のテクニックだけで病んだ人を助ける事は出来ない。病んでしまった患者さんの人生に私達、歯科医療人はどの様に関わるべきかを深く考える先生の集まりだという事です。

勉強会と名のつくものには随分行きましたが、理論とテクニックが優れている集まりは多いのですが、これほど人に向き合うという事を考えるスタディーグループに出会った事はありませんでした。
医療が万能でなく、人を対象とする仕事である故にテクニックと共に哲学が必要です。

入会して初めての発表の今回は「僕の生きる道」という演題でお話をさせて頂きました。

開業から8年が経ち、そのときの患者さんを自分の技術で治ると思ったが、患者さんの十分な御理解がないままに治療が先行してしまった結果どうなったか、力のコントロールが難しく壊れ続ける口の中とどう向き合うか、自家歯牙移植、悪性腫瘍の発見など、これまでの仕事の結果を考察しました。人前で話す準備をするという過程は過去の事象に対する自分の気持ちと向き合うということで、準備自体がとても大切な時間でした。医療も私も万能ではない以上、唯一出来る事は、当たり前の定義は難しいですが、「当たり前以上をこつこつと」、悩み、学び、現場で患者さんと向き合い続ける事が「生きる道」だと思っております。

諸先輩方から頂いた言葉は自分の至らない点への気付き、また先輩方も同じ様に悩んできたからこそ今おっしゃる事が出来る言葉は心にしみて、全てを理解し実行出来る訳ではないけれど今日からの臨床と生き方のヒントを頂きました。

御協力頂いた全ての皆様 ありがとうございました