治療方針

TREATMENT POLICY

院長写真
初めまして、院長の原智樹です。
まず最初にこれは私が腸閉塞になり救急車で運ばれ、入院先で書いたものです。
ですから、急な痛みで来院される患者様のお気持ちが痛いほど分かっている時なのです。
「こんなに痛いんだから、早く診て!」
「そんな、満床だから受け入れ拒否とかしないで!」
「まだ診療時間じゃないとか、予約取れないとか言っている間に死んじゃうかも!」
私もそういう状況でした。
だから、痛い、苦しいという患者様のお気持ちには共感しかありません。
その上で最初に申し上げます。
痛みが強い、あるいは外傷による急患は当院の対応で出来る限り拝見します。
しかし、今日空いているから、痛い気がする、目立たないところが取れた(でも痛くない)など緊急性の薄い場合は
出来るだけ予約をなさってください。
緊急性の高い患者様でも歯科医師の人数、スタッフの体制、予約状況など、場合によってはお待ちいただくこともございます。
予約の患者様も多数いらっしゃるからです。
これは医科と同じだと思ってください。
そして多くの歯科医院と同様、町の歯科医院である当院は、特別にERのような歯科スタッフと体制を整えているわけではありません。
お急ぎの方は他院の方が良いかもしれません。
患者様をたらい回しにはしたくありませんが、お望みの医療が提供できないなら、残念ですが当院ではないのかもしれません。
それを踏まえてお読みください。

私が歯科医療に携わり、24年(2024年時点)、開業し17年が経ちました。
私が歯科医師になった時に、歯科医師の仕事は「歯を治す」事でした。
高い技術さえあれば、患者様に対して責任を果たせると思っていましたし、知識と技術がある歯科医師が「良い歯科医師」で、診断、治療に必要な設備と体制が整っている歯科医院が「良い歯科医院」だと思っていました。
ですので、知識、技術の研鑽、医院の設備投資に億単位のお金をかけてきました。

しかし、現在はそれで十分とは考えていません。
確かに、知識も技術も設備も必要なものでこれまでかけたお金と労力は必要なものでした。
十分じゃない、と考える理由は開業して、同じ場所で長く患者様を拝見した結果、技術で治った人はごく僅かだったということに気がついたからです。
何故ならば、歯科疾患の多くは「生活習慣病」だからです。
仮に一時的に、痛みが取れて、噛めて、見た目が良くなっても悪くなった原因が改善されなければ、医療の効果は一時的です。
むし歯も歯周病も、場合によってはきれいに治したはずの歯並びも、また悪くなります。
歯が取れたり折れたり抜くこともあるかも知れません。
そして行きたくもない歯科医院にまた通わされ、払いたくない医療費を何回も払う、でも歯は無くなる一方です。
生活習慣病である糖尿病(1型ではない)、高血圧、肥満と同じです。
実は歯科疾患の多くは患者様が変わらなければ改善が見込めない病気です。

そして多くの患者様は過去の歯科医療行為に感謝なんかしていません。
「またか」「何故、治したのにこうなるの?治療がまずかったんじゃないか?」と思っています。
重症で高度な医療を受けた人でもです。
結局、病気は軽症なものは多くの歯科医師が治せます。
しかし、重症なケースは優秀な歯科医師でも治癒率は高くないのです。

私達が患者様の健康に対して医療の成果を出すには、
・いかに軽症なうちに治療を開始し(=適切な検査→正しい診断)
・いかに悪くしないように管理し(=定期検診・メインテナンス)
・出来れば病気を発症させないようにする(=予防)
がとても重要です。

当院が地域医療で果たす役割は、この地域の歯科医院として来て頂いた患者様に「歯で困らない未来を提供する」事です。

その為には、原因からアプローチをしていくことが不可欠です。
そして医療面接、検査を行い、原因から改善を行います。
その為に来院初日は検査、2日目に診断結果と治療方針の説明・相談、3日目以降に同意頂いた治療計画の実行という流れになります。
「スピーディーじゃない」「面倒だ」とお感じになるかも知れません。
しかし多くの患者様の歯は急に悪くなったものではありません。
むし歯も、歯周病も、悪い歯並びも、歯がない事も、入れ歯が合わない事も時間をかけてそうなったものがほとんどなのです。
ですから、すぐに突貫工事で何とかする、だけでは不十分なのです。

私達は人生において出来るだけ、お口の中に関する健康を長く守りたいと考えて、現在のような予約制を取らせていただいています。
当院の方針をご理解頂き、その上で診療をご希望される患者様はこれから御予約にお進みください。
誠心誠意やらせて頂きます。

当院の「初診の流れ」「治療方針」「キャンセルポリシー」を
必ずお読みいただいてからご予約ください。